少し前の話になりますが、
先月出演した舞台「雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた」で演出をされていた西沢栄治さんがこれまた演出されるというので、観に行きました。
(そしたらご一緒させていただいた龍昇さんも出演されてた!)
日本の不条理演劇を確立したといわれる別役実さんの作品を、なんと朗読劇で上演するというもの。
こつこつプロジェクトとは。
この「こつこつプロジェクト」というのは、新国立劇場の企画のようで、1年かけて、いろんなことを試しながら、1つの作品を育てていくものだそうです。
その作っていく過程を定期的に公開する、ということで、その第一弾として「リーディング(朗読劇)公演」を行うということらしい。(←認識が正しいかもはや不明)
最終的には通常の舞台作品と言えるものにするそうなので、同じ作品をいろんな角度で楽しめるってことなのかなー。って認識しています。
全部で三人の演出家さんが3つの作品にそれぞれ挑まれているそうです。
そのうちのひとつが西沢さんの手がける別役実作「あーぶくたった、にいたった」。
正直、わたしの中での「朗読劇」のイメージってすっごく苦手意識がある。
自分やってるのに何言うてんねんって話だけども、やってるからかもしれないけど、ほんっとうに難しいなって思うし、
自分が観に行った、それこそ60分ものとかもプロアマ問わず、正直、長時間もたない←ほんとごめんなさい。
そう思う理由の1つは、世の中には刺激的なものが溢れているから。
漫画による小説離れみたいなことがかつて世間で騒がれたとき、想像力が失われるから活字を読んだ方が良いって先生や両親から言われた。
でも漫画って、小説よりお手軽に刺激が得られる。
自分の頭の中で想像したものとは別の、全然見たことのない世界が、ぶっちゃけ簡単に見える笑笑
そーゆー体感として刺激的だなって思うのね。
朗読もそんなイメージを抱いていたりする。
よくよく考えると、求める刺激そのものが別モノだなとも思うけどね。
ちょっと長くなってすみませんが、そーゆーイメージを個人的に抱いております。
(だからこそ、DoGoodで朗読入れるときはかなり慎重になる)
でもね、
「あーぶくたった、にえたった」
西沢さんの「あーぶくたった、にえたった」は、
すっごく面白かった!!!!
しかも、不条理演劇って「考えるな!感じろ!」みたいな抽象的なイメージが前に出て意味わからん案件が多いのだけど、
なんだかわけわからんのだが、
意味がわかった、、。
…気がした、、。
なんなら、ちょっと心に刺さって泣けました笑笑
[こっからネタバレ…かも??]
戯曲に書いてあるト書き部分を影アナで読んでくれたのもわかりやすかったのかも!
ここがどんな場所で誰と誰がいて(といっても、「男1と女1」みたいな感じですけどね)、どこに何があって(舞台用語で書いてあるもので語られてますけど←ト書きだから)っていうのが、聞き手を世界に引っ張ってくれた気がして、その世界を想像しやすくなった!
最初は、金屏風に2つの少し離れた椅子があるだけで、そこに、読み手のお二方が座って読み出す普通の朗読劇かな?って思ったんだけど、
要所要所でちょっと役者さん同士のやりとりがあったり、朗読じゃなくてお芝居パートみたいな部分があったり。
また、持っている朗読台本の使い方も心情を表す小道具に変化したりと、
わたしでも飽きない要素をたくさん散りばめてくれたりして。
そう!見てて飽きない!!
(そして、龍さん面白い笑笑)
かと言って、朗読スタイルはちゃんと保ってて。
すごいなーーーーって思う。
それがめちゃくちゃ突飛なこととかではなく、自然で。
ストンと心に落ちてくる。
響いてくる。
シンプルなんだけど、そこには人間がいて、
語彙力なさすぎでごめんだが、
本当に趣深かった。
いい話だなーって思った。
数字にすると90分間もあったんだけど、
全然それ思わなかった。。
スケジュール合わなくてほかの2つの作品は観れていませんが、
こつこつプロジェクトは、上記の通り今後もまた違う角度からの発表があるみたいなので、是非機会があれば!
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